ハワイの半神マウイの冒険譚と、自然にちなんだ伝説

古代ハワイの伝説は、
世代から世代へと語り継がれる
重要な文化であり、
ハワイ諸島がどのように形成されたか、
ハワイ諸島の名前の由来は何か、
ハワイ諸島はそれぞれ何について
記憶されるべきか、といった
重要な物語を浮き彫りにするものである。

このような伝説のいくつかは、
タヒチサモア、フィジー
ニュージーランド、その他の太平洋諸島でも
語り継がれており、
それぞれ独自のバリエーションを持っている。

古代ハワイアンは
自然との深いつながりを持ち、
神話や伝説を使って、
今日私たちが目にするものの多くが
どのようにして生まれたのかを
説明してきました。

ハワイには数多くの
魅力的な伝説がありますが、
私たちが最も楽しめるのは、
マウイ島にまつわる伝説です。

太陽を捕らえる

マウイは、母親のヒナが
毎日太陽が沈む前に仕事を
終わらせることができず、
日がどんどん短くなっていることに悩んでいた。

マウイは4人の兄弟に助けを求め、
こう言った。
「太陽を縄でとらえて、
もっとゆっくり動くように強制しよう。
自分の能力に自信を持ち、
兄弟たちの信仰のなさに驚いた彼は、
自分が森のあらゆる鳥に変身し、
人間に戻ったことを思い出した。

マウイは新たな希望と
兄弟たちの助けを得て、
ロープをねじって太陽の縄を作り始めた。
縄が完成すると、マウイと兄弟たちは
太陽が昇る場所に向かって東に歩き出した。

太陽を罠にかけ、
自由になろうともがいたマウイは、
もっとゆっくり旅をすることを
約束するよう要求した。
しかし、マウイは太陽を
常に恐れさせておくために、
その約束を無期限に封印する方法として、
罠を太陽に固定したままにしておいた。

空を持ち上げる

マウイが若かった頃、空はとても低く、
木々はしばしば空に絡まり、
葉はすべてなぎ倒され、
大地は闇に包まれていた。

空はまっすぐ歩ける高さではなかったので、
男も女もしばしば這って
移動しなければならなかった。
この状況を変えようと決意したマウイは、
カフナ(ハワイの司祭兼ヒーラー)を訪ね、
前腕に魔法のシンボルのタトゥーを彫った。
さらにマウイは老婆を探し、
彼女のひょうたんを飲み、
空を持ち上げるために必要な
大きな力を授かった。

大奮闘の末、マウイは天を
山々の向こう側に押しやり、
大海原の果てまで持ち上げることができた。
彼の努力は、すべての生き物、植物、
木々、そして人間が成長し、
自然の中で背伸びして歩ける場所を与えた。

暗い嵐雲がハレアカラの周囲に集まると、
マウイが雲を遠くへ飛ばして
二度と戻れなくなることを恐れて、
雲は長居をしないと言われている。

漁師として失敗し、
ヒナや兄弟たちから
大きな嘲笑を浴びたマウイは、
もう一度自分を証明しようと決心した。
マウイは冥界に赴き、
先祖の顎の骨を釣り針にするよう頼み、
母が飼っていた
神聖なアラエ鳥の群れを餌にした。

マウイは家族に自分を養い手として
認めてもらおうと決意し、
兄弟たちを説得してウルアとピモエを探しに
釣りに出かけ、
絶好のポイントにたどり着くまで
遠くへ遠くへと漕ぎ出した。

自分が作った顎の骨の釣り針で
鳥を釣り上げると、
マウイと弟たちは何かを釣り上げた。

釣り糸はどんどん強く引っ張られ、
釣り糸を掴みながら
カヌーを漕ぐのは至難の業だった。

しかし、マウイが
釣り上げたのは魚ではなかった。
崖に守られ、霧と虹に覆われた
緑豊かな山々、谷、ラグーンがある。
その島は、美と生活の場となるはずだった。

火の秘密の発見

生魚と野菜だけの
食生活を送っていたマウイは、
調理された食べ物と、
母親が直火で調理できることに憧れた。

兄弟と釣りをしていたとき、
マウイはハレアカラの頂上から
白い煙が上がっているのを目撃した。
その原因を突き止めようと
決心したマウイは、
クレーターの頂上に急行し、
到着するまでに年老いたアラエの雌鳥が
煙にまみれてそれを
隠そうとしているのを発見した。

翌日、雌鳥がまた火をおこすまで
ここにいようと決めたが、
雌鳥は彼の計画を見破り、
兄弟たちとカヌーに乗っている
彼の不在に気づいた。

しかし、マウイも注目した。
大きな人型の丸太を
兄たちと一緒にカヌーに入れることで、
自分が兄たちと一緒にいると
雌鶏に思わせることができたのだ。

マウイは、鳥たちが
薪となる棒や葉を集めるのを
じっと待っていた。
マウイは年老いた雌鳥の首根っこを捕まえ、
火をおこす秘訣を探ろうとした。
老鶏はマウイをだまそうと、
2本の水草の茎と2本の葦を
こすり合わせるように指示したが、
いずれも失敗した。

マウイは老鶏の首を締め上げると、
老鶏は必死に秘密を打ち明け、
ついにマウイにハウの樹皮と
ビャクダンの樹皮を集めて
こすり合わせる方法を教えた。

マウイは火の秘密を発見したが、
年老いた雌鶏の
頭のてっぺんに焼き印を押して、
羽毛がすべて
燃え尽きてしまうという罰を与えた。
これが、今日までアラエ鳥の子供たちが
皆ハゲ頭である理由である。

クナ・ロアの破壊

クナ・ロアは邪悪なウナギで、
マウイの母ヒナが
一緒に暮らそうという提案を
受け入れなかったことに腹を立てていた。

マウイに追い払われたにもかかわらず、
クナ・ロアはヒナを慕い、
自分が手に入れられないなら
誰も手に入れられないと決心した。

彼は彼女が住んでいた洞窟に現れ、
水を氾濫させて彼女を溺れさせようとした。
マウイは、ハレアカラの斜面から
洞窟の上に警告の雲があるのを見て、
彼女を助けるためにクナ・ロアをつかまえた。

部分的に浸水した洞窟に到着したマウイは、
魔法の斧でクナ・ロアを切り裂き、
溶岩石を投げつけて追い払った。

ヒナは日だまりの中で寝転んで喜んだが、
クナ・ロアは死んでいなかった。
クナ・ロアは畑でヒナに忍び寄り、
周囲の森を追いかけ回したが、
ヒナは近くのパンの木の上に逃げた。

彼女はマウイに呼びかけると、
マウイは彼女を見つけ、
ウナギを細かく切り刻んで
クナ・ロアを海に投げ捨てた。
ウナギの頭は魚に、尾はアナゴに、
胴体は海の怪物に、
そしてワイルク川に落ちた血は
淡水のウナギになったと言われている。

地上に不死を求めて

マウイは、地上での
数々の障害を打ち破り、
死に対する勝利を切望していたが、
祖先の一人であるヒヌイテポ
(生命の守護者とも呼ばれる)が、
永遠の生命を得ようとするマウイを
打ち負かすだろうと告げられた。

また、マウイの父は
新生児の詠唱の際にマウイを
死から守ることを忘れていたため、
マウイは必然的に死ななければならなかった。

マウイはそれを受け入れず、こう言った。
死は人間の尊厳を傷つけるものだ。
人間は、ケインの生命を与える
水に浸かって再び生まれ変わる月のように、
あるいは、毎日夜の穴に沈み、
朝には新たな力を得て昇る
太陽のように死ぬべきである。

兄たちが間違っていることを
証明するために、
彼は再び兄たちに
ヒヌイテポを克服するための助けを求めた。

彼はヒヌイテポの居場所を突き止め、
ヒヌイテポの怒りを覚まさぬよう
兄弟たちを鳥に変えた。
彼女の心臓を奪って
再び姿を現すまで黙っているようにと言い残し、
マウイは彼女の胃の中に入って
心臓を引き裂き、
永遠に彼女を滅ぼそうとした。

しかし、弟の一人の笑い声が
彼女を目覚めさせ、彼は殺され、
地球上の不死の望みは絶たれた。

彼の死後、マウイの妻は精霊や神々に復讐し、
マウイを偲んで可能な限り
多くの精霊や神々を滅ぼした。

ナウパカの花の伝説

ナウパカはハワイのビーチで
よく見られる植物のひとつで、
ユニークな外観の花を咲かせる。
花びらが半分欠けているこの花は、
古代ハワイの先住民が
恋人とはぐれた化身だと信じられていた。

ナウパカとして知られる美しい
ハワイの王女が悲しんでいることに
気づいた年老いた村人たちは、
彼女がカウイという漁師と
恋に落ちたことを話した。
ハワイの伝統では、
王族が平民と結婚することは
固く禁じられていた。
二人は助けを求めて遠く離れた
ヘイアウ(寺院)のカフナを訪ねた。

二人は一緒になれないと知りながら、
最後にもう一度抱き合い、
彼女は耳から花を取って半分に裂いた。
近くのナウパカの植物は
二人の悲しみを見て、それ以来、
半分ずつ花を咲かせるようになった。

ワイアナパナパの赤い水

ポポアラエアという名の
若く美しい王女が、
カカエという年上の
力強い戦士長の目に留まり、妻となった。
カカエは嫉妬に狂い、
妻が浮気しているのではと疑い、
妻を殴って惨めな生活をさせた。
カカエの邪悪なやり方から逃れたくて、
ポポアラエアは女友達のひとりと一緒に
ワイアナパナパの溶岩洞窟に逃げ込んだ。

ポポアラエアの行方を捜していたカカエは、
水溜りに二人の姿が映っているのを見つけ、
部下に二人を殺すよう命じ、
洞窟の岩を血で黒く染めた。
今日、ある夜になると水が赤く見えるのは、
殺された姫の血を思い出すためと、
赤いオパエウラ(小さなエビ)が
集まってくるためではないかと言われている。

https://mauikayakadventures.com/maui/legends-of-maui/