命をかけてシリアのパルミラ遺跡の美術品を守った考古学者、ハレド・アル=アサード

By ヤズミン・ナバーロ
2021年8月30日
https://www.sdpnoticias.com/estilo-de-vida/khaled-al-asaad-el-arqueologo-que-se-nego-a-revelar-la-ubicacion-de-un-tesoro-y-fue-torturado-y-decapitado-por-el-isis/

2015年の8月18日、

シリアの考古学者ハレド・アル=アサドは、
パルミラに埋蔵された財宝の場所を
明かすことを拒否し、
ISIS(イスラム国)に拷問され、斬首された。

ハレド・アル=アサードは、
ISISに拉致され拷問を受けながら
1ヶ月半を過ごした後、
2015年8月18日に殺害された。83歳だった。

この考古学的財宝とその他の古美術品は、
歴史的なパルミラ掌握の際に
保護されており、
ハレド・アル=アサードはその所在を
明かすことはなかった。

報復としてISISは、
考古学者が40年間働いていた
パルミラ博物館の中庭で
ハレド・アル=アサードの首をはねた。

考古学者ハレド・アル=アサードの遺体は、
パルミラ修復の際に
彼が監督を担当していた柱のひとつに吊るされた。

ハレド・アル=アサードは5カ国語、
さらに6つの古代語を話した。
生前、いくつかの国から
居住権と市民権のオファーがあったが、
考古学者はシリアを離れることを拒否した。

考古学者ハレド・アル=アサードの遺体

考古学者ハレド・アル=アサードの遺体が
2021年初頭、パルミラの東10キロにある
カフルール地区で発見された。

ハレド・アル=アサードの遺体は、
パルミラの考古学的財宝を
命がけで守った人物であることを確認するため、
DNA鑑定が行われた。

「私はパルミラ出身で、
たとえ殺されてもここに残る。」

考古学者ハレド・アル=アサードが
誘拐されたときの言葉である。

考古学者のハレド・アル=アサードは、
古代都市の考古学的遺跡の認定と
その復元を得るために精力的に働いた。

ハレド・アル=アサードの活動のおかげで、
パルミラは1980年以来
世界遺産として認められ、
2013年にはユネスコがシリアの全遺跡を
「危機に瀕する世界遺産」のリストに加えた。

ハレド・アル=アサードがISISに連れ去られる少し前、ISISはイラクでも古代遺跡を破壊していました。

ISISによる破壊の危機に瀕するパルミラの古代都市

著者:シャーロット・アルフレッド
2015年5月15日
https://www.huffpost.com/entry/isis-palmyra_n_7291240

(2014年)↑

(2015年)↑

イスラム国の戦闘員は、2015年5月、
中東で最も重要な文化遺産の一つである
シリアの古代都市パルミラ郊外に到着した。
「ISがパルミラに入れば、遺跡を破壊するだろう」
と、シリアの考古物局長
マームン・アブドゥルカリム氏は
フランス通信に語った。
「もし古代都市が崩壊すれば、
それは国際的な大惨事になるだろう。」

パルミラはいくつかの
古代帝国の交差点に位置し、
イスラムギリシャ ローマ、
ペルシャの歴史を反映した 
1 世紀と 2 世紀の神殿や記念碑の
遺跡が数多くあります。

ユネスコは、この世界遺産
「古代世界の最も重要な
文化の中心地の一つ」であると述べている。

ISISとしても知られる「イスラム国」の戦闘員は、
イラクでの攻撃と並行してシリアを西に進軍し、
都市の制圧をめぐって政府軍と戦っている。

反政府活動家は
ニューヨーク・タイムズに、
パルミラの古遺物はすでに
4年に及ぶシリア内戦の全陣営の戦闘員によって
損傷を受けていると語った。

住民らは現在、過激派がこの場所を占領すれば
古代都市を破壊するのではないかと懸念している。

過激派組織はすでに、
ハトラ、ニムルド、モスルの
いくつかの古代遺跡など、
イラク支配下にある
一連の文化遺産を破壊している。

https://youtu.be/89gbbK1rONE

過激派は、宗教の名の下
偶像崇拝者を破壊すると主張し、
戦闘員がイラクの貴重な記念碑を破壊、
発砲、爆撃する映像を公開した。

しかし、イラク当局者らは、
このプロパガンダの裏で、
このグループはイラクとシリアでの
戦争資金を調達するために
工芸品を売り飛ばしているとも述べている。

写真集:砂漠の花嫁パルミラ

http://japanese.china.org.cn/travel/txt/2016-04/07/content_38194480_14.htm